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  • ARCHIVE:2011.April

新しいアップルシード

客観的に考えても、日本で、
このクオリティのCGアニメシリーズは
初めてのはず。
 
個人的な思いですが、
今回の「アップルシードⅩⅢ」は、
今までのアップルシードの続編という
位置付けはあまり好きではありません。
 
内容も原作を元にはしているが、
ストーリーも世界観もオリジナルに拘り、
過去の作品のデータも一切使っていないんです。
  
「アップルシード」といえば、
「アップシード・サーティーン」でありたい・・・

各話演出

今回のプロジェクトで、いろんな取材を受ける。
1話ごとに違う会社が作る話題性は本当にありがたい。

当然のことながら、各社がパートを分けて作ることは
調べればあまり珍しいことではない。
珍しいのは、CGで各社がリレー方式で作り、
各社の名前を前面に出すことだと思う。

その中で、良く聞かれる質問がある。

各話のテイスト合わせの問題。
完全にテイストを合わせると、各話の個性も無くなる。
だから、合わせようとは思わないが、全部テイストが違うと、
シリーズとしての作品性がおかしくなる。

答えは、今回、お願いしている会社は、
その次元で競い合っているわけではない。
演出家なら、まずシリーズ、世界観、ストーリーの流れを
大事にし、自分の担当回で、よりストーリーに自然に描く
ことに重点を置いている。

自分の回だけ、テイストを変えて目立とうとする会社が
仮にあったとすれば、目立つが、その会社の
演出能力が逆に疑われる。

どの会社も、本当に演出能力が高い。
無意味にド派手にやる会社なんて無い。

でも、その回にしか出てこないキャラクターを大事に
演出し、シリーズ通してのキャラクターの個性も
ちゃんと維持している。

CG業界にいる演出家思考の
クリエーターを紹介する目的がある。
演出力を競いたい。
ストーリー、シリーズ、作品性を大事に出来るクリエーターに、
もっと大きなチャンスを上げて、ビックになって欲しい。

だから、関係者の中には映像素人もいるけど、
そういう方こそが、不自然に思ったらNGだし、
まず自然に流れを見せれないのは、演出家としても厳しいと
僕は思う。

各社にも取材が入っていますが、出来れば、
ルックや技術とかではなく、感情芝居に
質問を頂けると嬉しいです。よろしくお願い致します。

劇場リミックス版準備中

期間限定の劇場リミックス版。

アップルシードの新しい世界観を
一気に楽しめるだけでなく、
劇場版のみにしか出てこないカットもあります。
現在、その作業も平行して行っています。

とにかく、初めてアップルシードを観る人でも
主人公の二人に注目するだけで
引き込まれる世界観。観やすいです。

アイジーのシナリオ、設定を元に、
実力あるCG会社13社が
1話ずつ制作する異色の制作スタイル。
クオリティのバラつきを心配される方も居ますが、
アップルシードの好きなクリエーターだけの
制作ですので、全カット、愛情のこもった
生き生きとした映像に仕上がっています。

是非!お楽しみに!

*13話の制作会社リポートはアメーバブログにて更新中。
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