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映像を作るのではなく、作品を作る。

今回の作品のエグゼクティブプロデューサーに
最初に会った時に
「映像技術は3年で越されるが
良い台詞は10年、20年残る」と
脚本の大切さを語った後に、
音の大切さも熱く語ってくれた。
「音の迫力で、実際に映像で描けない部分を
フォローできる」と言ってくれた。
どちらも、共感できた。それが、
この仕事を請けた理由のひとつだ。

脚本と音の大切さ。
全くその通りだと思う。

実際のところ、映像制作が作品の中の作業量の
大半を占めることは事実だが、
観るほうにすれば、画、音、本は3​点セットであり、
脚本と音楽を軽視すると、
どうしても画を作るクリエーターの士気は上がらないし、
そういう作品を画のクオリティでカバーするのは
本当にしんどい。

そのために、早い段階で
音の打ち合わせが行われ、
それに沿って、脚本の開発が始められた。

脚本は第9稿まで修正が繰り返された。
そして、豪華な声優陣が台詞を読んでいく。

絵コンテにセリフを入れただけで
作品として見応えがあった。

シナリオが面白いと、カメラアングルや
アニメーションにもこだわれるような気がする。

豪華ラインナップ

各社に各話毎お願いするにあたって、
最初の7​話までに一区切りがある。

その7​話の中でも最初と最後は、
CG業界でも老舗でありながら、
オリジナルに挑戦している会社に
お願いしようと、ダイナモピクチャーズと
フレームワークスにお願いをした。

そして、自主制作で作品を作っているような
作品作りに熱い会社にもお声掛けし、
ウエルツアニメーションスタジオと
空気モーショングラフィックが。

実績豊富で、業界を変えようと頑張っている
ダンデライオンアニメーションスタジオと
モーションキャプチャースタジオのモズー。

さらに、新しい会社ながら、若いパワーがあふれ、
何か新しい風を吹き込んでくれそうな
プレミアムエージェンシーの7​社と決まった。

中でも志を共感できた各社のプロデューサーの協力あって、
新進気鋭のクリエーターに参加頂き本当に心強い。

「作品である以上、どのプロダクションの誰でも作れるもので
あってはいけない。作るべき人が作ってこそ商品になる」
と、ある方が言っていたが、そういう意味でも、
この豪華ラインナップにジーニーズが加われない状況にもなってしまった。

プロデューサー 川嶋洋樹

有望なCGクリエーターの集結

 現在、鋭意制作中の「アップルシード X​I​I​I​(サーティーン)」の制作状況について、
日々ブログアップしていきます。

お話を頂いた時に、
C​G​によるシリーズというだけでも大変なのに、
アップルシードという根強いファンの多い作品のシリーズ化。
ハードルは、どう考えても高い。

どうしたら良いかを考える中で、アップルシードの好きな
クリエーターが集まって、作るのが最も効率が良く、
作品のためになるように思った。

そんなアップルシード好きのクリエーターは、
どこのC​G​会社にも数名はいるはず。
そんな数名が集まって、アップルシードを作れないか?

そんな発想から、国内の有望C​G​プロダクションに、
アップルシードの好きなクリエーター、
アップルシードの世界観を上手く表現してくれるクリエーターを
出してもらってシリーズを作ることにした。

いろんな会社に潜む、優秀なクリエーターが集結した制作。
しかも、1​話ごとにC​G​会社を変え、その1​話は担当するC​G​会社の
名を賭けて良いものを作ってもらう。

そして、そのC​G​クリエーターの強い気持ちに応えるためには、
シナリオ、デザインワークなど二流では意味が無い。
プロダクションI​.G​をはじめ、何もかも一流のスタッフが
骨組みをしてくれた。

作品の立場にしてみれば、実に幸せな環境での制作であるが、
少し無謀な制作方法であることも間違いない。
でも、作品のために、この制作方法に理解をしてくれた
出資者の方々に何よりも感謝である。