今回の作品のエグゼクティブプロデューサーに 
最初に会った時に 
「映像技術は3年で越されるが 
良い台詞は10年、20年残る」と 
脚本の大切さを語った後に、 
音の大切さも熱く語ってくれた。 
「音の迫力で、実際に映像で描けない部分を 
フォローできる」と言ってくれた。 
どちらも、共感できた。それが、 
この仕事を請けた理由のひとつだ。 
脚本と音の大切さ。 
全くその通りだと思う。 
実際のところ、映像制作が作品の中の作業量の 
大半を占めることは事実だが、 
観るほうにすれば、画、音、本は3点セットであり、 
脚本と音楽を軽視すると、 
どうしても画を作るクリエーターの士気は上がらないし、 
そういう作品を画のクオリティでカバーするのは 
本当にしんどい。 
そのために、早い段階で 
音の打ち合わせが行われ、 
それに沿って、脚本の開発が始められた。 
脚本は第9稿まで修正が繰り返された。 
そして、豪華な声優陣が台詞を読んでいく。 
絵コンテにセリフを入れただけで 
作品として見応えがあった。 
シナリオが面白いと、カメラアングルや 
アニメーションにもこだわれるような気がする。 

